Stop and go.



次の日の昼。

いつものように3人でお昼を食べて、昨日のことを忍足くんに聞いてみる。


「白石、それ面白そうやん。」

「忍足くんはいいの?」

「おん、俺はかまへんよ。むしろとやってみたかってん!」

「・・・・・・!」


不意打ちだ。

そんないい笑顔でそんなこと!


「俺もの実力知らんしな。気になるわ。」


と顔がきっと赤いであろう私を見て白石の苦笑した声が続く。


「なんか、あ、ありがとう。」

「いえいえ、にしても今のは謙也にしてはGJな発言やったわ。」

「何がや。」


忍足くんはキョトンとして私と白石を見ている。


「白石!」


ニヤニヤしながら私のほうを見る白石に思わず声を上げる。

笑いながらスマン、堪忍なと謝ったけどまだニヤニヤしていた。

忍足くんは頭に?を浮かべてこっちを見る。


「きょ、許可でるといいね。」

「おん、せやな!」


はぁ、笑顔がまぶしい・・・。




* * *




次の日、朝練が終わって教室へ入ると机のところに白石と忍足くんがいるのが見えた。

え、忍足くんが私の机に突っ伏してる!!

私が教室の引き戸にいることに白石が気づき、手招きをしている。


「おはよう、白石、忍足くん。」

「おう、おはよう。このアホ寝てんねん。ほんまはたたき起こしたろおもたんやけど

 がどういう反応するか楽しみで寝かせといてん。林、椅子借りるで!」

「かりまーす。」


私の椅子と机は忍足くんに占領されているから隣の席の林くんに席を借りる。


「ええでー!」


林くんは元気のいい声で了承をした。

にしても、白石GJすぎる。

忍足くんの寝顔なんてそうそう見れるものじゃないし。


、流石に顔緩みすぎやで。」

「!」

「その反応が見たかったんや、ありがとう。」

「・・・。」


コノヤロウ。


「まさか教室はいってすぐにフリーズするとはおもわへんかったけどな。」

「う・・・。」


だって自分の机で好きな人が寝てるんだよ。

普通はそうなるでしょ。


「ほな、そろそろ起こすか。起こしたってや。」

「え?私が起こすの?」

「せや?耳元でダーリン朝よ。とか言うたりや。結構好きとか言うてるし朝飯前やろ?」

「・・・まぁ確かに言ってるけどさ。アレだって結構勇気いるんだからね。・・・じゃぁちょっとお邪魔して。」


白石はまた昨日のようにニヤニヤしている。

時々、白石って言うか黒石だよね。ほんと。


「謙也くん。時間よ。起きて。」

「!?」

「おはよう、忍足くん。」

「おはよう、謙也。」

「お、おま、耳元で・・・っ!」


耳元でささやくと体がビクッとなって勢いよく起きた。

顔が真っ赤で面白い。


「名前呼びとはもやるようになったなぁ。」

「主に白石のおかげだね。」


顔を真っ赤にして口を金魚みたいにした忍足くんをよそにそんな会話をする。

こんな時じゃないと名前呼びなんてできないし。

悲しいけどこれ現実なのよね。


「へたれ謙也やな。」

「うっさいわ!誰でもああなるやろ!」

「俺なら起きて抱きしめるけどな。」

「なんでやねん!」



今日も3−2は平和です。





少し幸せな日





2012.01.25




謙也「、勝手に机つこてしもてスマンかったな。」